ガルバリウム鋼板屋根材とは?種類やメリット・デメリット、おすすめのメーカーについて解説!
2022.03.06
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はじめに:屋根リフォームで「ガルバリウム鋼板」を聞いたことはありますか?
「屋根塗装の見積もりで“ガルバリウム鋼板”って言われたけど、正直よく分からない」「そもそもガルバリウムって何?従来のトタンと何が違うの?」そんな疑問を抱えている方は少なくありません。
この記事では、戸建て住宅の屋根塗装・外壁塗装・防水工事を数多く手がけてきた経験をもとに、ガルバリウム鋼板の基本情報から種類・メリット・デメリット、さらにおすすめメーカーまでを詳しく解説します。
この記事を読むと、ガルバリウム鋼板が屋根材としてどんな性能を持ち、どのような家庭に適しているかが分かります。
これから戸建ての屋根塗装やリフォームを検討している方は、ぜひ最後まで読んでみてください!
1.ガルバリウム鋼板の基本構造とは?
ガルバリウム鋼板とは、鋼板の表面に**アルミニウム55%、亜鉛43.4%、シリコン1.6%**を含んだめっきを施した屋根・外壁用の建材です。この金属複合層によって、高い耐久性・耐食性・耐候性を実現しています。
この鋼板は1972年にアメリカで開発され、1990年代から日本の戸建て住宅にも採用されるようになりました。現在では、新築住宅やリフォーム、特に屋根塗装や屋根葺き替え工事において、非常に人気のある素材となっています。
私たちが担当したある築35年の木造住宅では、既存のスレート屋根が劣化し、雨漏りのリスクが高まっていたため、ガルバリウム鋼板によるカバー工法を採用しました。工期はわずか5日間。施主様からは「外観が見違えるほど美しくなった」「雨音も静かで安心」と非常に喜ばれました。
金属屋根のデメリットである錆びやすさを軽減したとして、2000年以降ぐらいから人気が急速に高まりました。
ガルバリウム鋼板と同じ金属屋根の一種に「ジンカリウム鋼板」がありますが、組成や性能はほぼ同じです。
1-1 ガルバリウム鋼板屋根材とは?住宅に最適な理由
屋根塗装や屋根葺き替えを検討している方にとって、「ガルバリウム鋼板」は非常におすすめの屋根材です。その理由は主に4つあります。
① 軽量で耐震性が高い
瓦屋根の約1/10の重さ(1㎡あたり約5kg未満)で、建物への負担が少ないです。地震が起きた際の揺れも抑えられ、特に築年数の経った木造住宅には適しています。
② 錆に強く、長寿命
亜鉛の「犠牲防食作用」とアルミニウムの「防錆バリア作用」により、非常に錆びにくい特性を持ちます。
③ 外観がスタイリッシュ
金属ならではのシャープな外観に加え、マットカラーや木目調の塗装仕上げも可能。和風にも洋風にも調和します。
④ 施工期間が短い
既存の屋根に直接被せるカバー工法に対応可能。屋根の撤去費用が不要で、工期を1週間以内に短縮することも可能です。
1-2 ガルバリウム鋼板の高い耐久性|本当にサビないのか?
「ガルバリウムはサビないからメンテナンス不要」──これは半分正解で、半分誤解です。
耐久性の実力:トタンの3〜6倍の耐食性能
一般的なトタン屋根は10〜15年で劣化が始まりますが、ガルバリウム鋼板は25〜30年の耐用年数が期待できます。
【屋根材別 耐用年数の比較】
屋根材の種類 | 耐用年数(目安) |
---|---|
スレート瓦 | 約20年 |
トタン屋根 | 約10〜15年 |
ガルバリウム鋼板 | 約25〜30年 |
サビが発生するケースもある
切断面や釘打ち部分など、めっき層が損傷した部分は局所的にサビが発生する可能性があります。特に海沿いや酸性雨の多い地域では、10〜15年に1度の塗装や点検が推奨されます。
実際に弊社で施工したお客様の中には、築20年を超えても美観を保っているケースもあり、「塗装周期が長くて助かっている」とのお声もいただいています。
1-3 ジンカリウム鋼板との違い|どちらが自宅に合っている?
ジンカリウム鋼板とは、ガルバリウム鋼板をベースに、表面に天然石粒を焼き付けた屋根材のことです。ストーンチップ鋼板とも呼ばれ、より高級感・重厚感を演出できます。
比較表
特徴 | ガルバリウム鋼板 | ジンカリウム鋼板 |
---|---|---|
表面仕上げ | 金属むき出し or 塗装 | 天然石チップ |
デザイン性 | スタイリッシュ・シンプル | 瓦風・重厚な意匠 |
重量 | 非常に軽量(約5kg/㎡) | やや重い(約6〜7kg/㎡) |
耐久性 | 約25〜30年 | 約30〜40年 |
価格帯 | 比較的リーズナブル | 高価(瓦屋根並みの価格帯) |
どちらも高耐久・高防錆性能ですが、「コスト重視でスタイリッシュに仕上げたい方」にはガルバリウム鋼板、「高級感と長寿命を両立したい方」にはジンカリウム鋼板がおすすめです。
1-4 ガルバリウム鋼板屋根のメリット
① 地震に強く、安全性が高い
屋根が軽いため、耐震性の向上につながる。阪神淡路大震災以降、屋根材の軽量化が進んだ背景もあります。
② メンテナンスコストが抑えられる
トタンと違い、頻繁な再塗装が不要。定期点検は必要ですが、10年〜15年周期での塗装で十分です。
③ 施工費がスレートよりやや高いが、長期的にはお得
初期投資は1㎡あたり6,000〜9,000円程度が目安ですが、トータルコストで見るとスレートより割安になるケースも多いです。
1-5 ガルバリウム鋼板屋根のデメリット
① 雨音が気になる場合がある
ガルバリウムは金属素材のため、雨音が室内に響きやすい傾向があります。ただし、遮音材・断熱材の併用や屋根裏の吸音処理によって、十分に対策可能です。
② 初期費用が高め
スレート屋根より1㎡あたり3,000〜5,000円ほど高いのが一般的。ただし、耐用年数の長さやメンテナンスの少なさを考えると、十分に元が取れる投資と言えるでしょう。
③ 切断面や端部のサビには注意が必要
施工不良やメンテナンス不足によるサビ発生の例も。施工業者の選定と定期点検が重要です。
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2.ガルバリウム鋼板屋根材の種類
住宅の屋根には、立地条件や建物構造に合わせて最適な葺き方を選ぶことが重要です。以下では、現在主流となっている4種類のガルバリウム鋼板屋根材の葺き方を、それぞれの特徴とメリット・デメリットを含めて詳しく解説します。
2-1 横葺き|シャープな見た目で人気のスタンダード
横葺きは、ガルバリウム鋼板を屋根の軒先から棟(むね)に向かって横方向に施工していく工法です。見た目がスタイリッシュで、モダンな印象を与えるため、新築住宅やリノベーション住宅で広く採用されています。
メリット:
-
見た目がシャープで現代的
-
比較的軽量で耐震性にも優れる
-
シンプルな形状でメンテナンスがしやすい
デメリット:
-
勾配が緩い屋根では雨水が溜まりやすい
-
施工精度によっては雨漏りリスクも
私たちが施工した東京都内の戸建て住宅では、築35年のスレート屋根を横葺きガルバリウム鋼板でカバー。耐震補強にもなり、外観が洗練されたと非常に満足いただきました。
2-2 縦葺き|雨水処理がしやすく、耐候性にも優れる定番工法
縦葺きは、ガルバリウム鋼板を棟から軒先に向かって縦方向に張り付ける工法です。特に雨水の流れがスムーズになりやすく、豪雨にも強いのが特徴です。
メリット:
-
排水性能が高く、雨漏りリスクが低い
-
高所作業がしやすく、工期が短縮できる
-
降雪地帯での実績も豊富
デメリット:
-
シンプルすぎる外観に感じる人も
-
縦長のデザインに好みが分かれる
新潟県の雪が多いエリアで施工した住宅では、「雪下ろしの負担が減った」「雨水がすぐに流れて安心」という声を多くいただきました。
2-3 瓦調葺き|和風・南欧風住宅にもマッチするデザイン性
瓦調葺きは、ガルバリウム鋼板に瓦のようなデザインをプレス加工したものを葺いていくタイプです。見た目は瓦に見えるのに、実際には非常に軽く、地震にも強いという大きなメリットがあります。
メリット:
-
瓦の重厚感と金属の軽さを両立
-
デザインの自由度が高く、住宅様式を選ばない
-
メンテナンス頻度が低い
デメリット:
-
瓦に比べて立体感が劣ると感じる人も
-
価格が他の工法よりやや高め
関西地方の築60年の和風住宅では、伝統的な雰囲気を残しながらも現代的な耐震性能を求めて瓦調ガルバリウムを導入。耐震診断後も「これなら大丈夫」と太鼓判をいただきました。
2-4 折板葺き|最強の耐風性・耐雪性を持つ工法
折板葺きは、ガルバリウム鋼板を波型や山型に折り曲げた板をボルト固定する方式で、主に倉庫や工場に使用されてきた工法です。近年では片流れ屋根や陸屋根の住宅でも採用が増えており、台風や強風に強い点が評価されています。
メリット:
-
非常に高い強度と耐久性
-
屋根裏の換気性能が高い
-
雨や雪に対する防御力が抜群
デメリット:
-
デザイン性は低め
-
防音・断熱対策が必要になるケースがある
千葉県の海沿いに建つ住宅では、潮風による劣化を抑えるために折板葺きを採用。耐久性を重視した結果、10年後もほぼ変色が見られない状態を保っています。
3.ガルバリウム鋼板とスレート屋根の比較
屋根塗装や屋根リフォームを検討している多くの戸建て住宅の施主にとって、「ガルバリウム鋼板とスレート屋根のどちらが良いか」という疑問は極めて一般的です。このセクションでは、屋根塗装で特に注目されている「ガルバリウム鋼板」について、費用・耐用年数・機能・デザインという4つの切り口から、スレート屋根と徹底比較します。
屋根塗装において「ガルバリウム鋼板」が注目されている背景には、長寿命・高機能・美観性の3つの要素が複合的に作用している事実があります。一方で、初期費用が高いといった側面もあるため、どこに重きを置くかによって最適解が変わります。
3-1 費用面:スレート屋根の方が初期費用は安価
屋根の施工を決定する上で、最も関心が高いのがコストです。スレート屋根とガルバリウム鋼板屋根では、初期費用に約1.5〜2倍の差があります。
屋根材 | 平均施工単価(1㎡) | 30坪住宅での目安施工費(約100㎡) |
---|---|---|
スレート屋根 | 5,000〜6,000円 | 約50〜60万円 |
ガルバリウム鋼板 | 8,000〜11,000円 | 約80〜110万円 |
たとえば、埼玉県で築20年の戸建て住宅にガルバリウム鋼板屋根を導入したお客様の事例では、もともとスレート屋根で70万円前後の見積もりが出ていましたが、最終的に105万円でガルバリウム屋根に葺き替えを選択されました。初期コストは確かに高めですが、「この先20年安心できるなら安いもの」とおっしゃっていたのが印象的です。
一時的な出費を抑えたい場合はスレートが選ばれやすく、長期的な目線で維持費を削減したい場合はガルバリウム鋼板が有利です。
3-2 耐用年数:ガルバリウム鋼板の方が長持ちで安心
屋根塗装に関わる最も大きな費用の一つが「メンテナンス費用」です。耐用年数が長ければ長いほど、塗り替えや葺き替えの頻度が減り、結果として総費用を抑えることが可能になります。
屋根材 | 耐用年数の目安 | 塗装・点検サイクル |
---|---|---|
スレート屋根 | 約20年 | 10年に1回程度 |
ガルバリウム鋼板 | 約30〜40年 | 15〜20年に1回 |
実際、千葉県で15年前にガルバリウム鋼板に葺き替えたお客様宅では、毎年の点検でも「ほとんど劣化が見られない」という診断結果が出ています。これは塗膜の耐候性と防錆性能の高さが理由で、特に沿岸部や豪雪地帯ではスレート屋根よりも長持ちしやすい傾向にあります。
長期的に見れば、屋根塗装を繰り返すよりもガルバリウムに一度切り替えた方が結果的に経済的だと考える方が増えています。
3-3 機能面:ガルバリウム鋼板は耐震性と耐風性に強い
耐震性能も屋根材選びで非常に重要なポイントです。スレート屋根はそれ自体は軽量な部類に入りますが、ガルバリウム鋼板はさらに軽量で、重量はスレートの約6〜7割程度です。
この軽さが、建物全体の重心を下げて地震の揺れを抑える効果をもたらします。加えて、施工方法によってはボルトやビスでしっかりと固定されるため、台風などの強風にも強いです。
とくに、南関東や九州など台風常襲地帯では、近年ガルバリウム鋼板の採用比率が急激に増加しています。
実際に熊本地震後に屋根修繕を依頼された施主の方は、「前の瓦屋根がずれてしまったため、ガルバリウム鋼板に変更したい」とおっしゃっていました。施工後は「風にも揺れず安心して過ごせている」と喜ばれています。
このように、地震や台風に備える“減災リフォーム”としても、ガルバリウム鋼板屋根の機能性が見直されています。
3-4 デザイン面:ガルバリウム鋼板の方がバリエーション豊富でおしゃれ
屋根材は単なる機能部材ではなく、住宅の印象を決定づける「顔」のひとつです。特に近年では、住宅のデザイン性にこだわる方が増え、シンプルモダン・ナチュラル・和風住宅などに合わせた屋根材の選択肢が求められています。
ガルバリウム鋼板には、以下のような豊富なデザインバリエーションがあります:
-
横葺き・縦葺き・瓦調葺き・折板葺きなどの形状
-
黒・グレー・ブラウン・ネイビーなどのカラーバリエーション
-
艶あり・艶消し・マット仕上げなどの質感表現
-
洋風・和風どちらにも対応可能なデザイン性
一方でスレート屋根は色や模様の種類が限定的で、他と差別化がしづらい傾向があります。
私が担当した千葉県の新築住宅では、黒の横葺きマット仕上げのガルバリウム屋根を採用しました。外壁とのコントラストが美しく、通りすがりの方が写真を撮るほど注目を集めたとのことでした。
「おしゃれな屋根にしたい」という希望を叶えるには、ガルバリウム鋼板の方が圧倒的に柔軟性があります。
4.おすすめメーカー・製品3選
ここからは、ガルバリウム鋼板屋根のメーカーや製品をご紹介します。
おすすめのメーカー・製品は以下の3つです。
1.アイジー工業「スーパーガルテクト」
2.ニチハ「横暖ルーフS」
3.ケイミュー株式会社「スマートメタル」
以下、それぞれ説明していきます。
アイジー工業「スーパーガルテクト」
引用元:https://www.igkogyo.co.jp/syohin/detail.html?id=20
一つ目は、アイジー工業の「スーパーガルテクト」です。
アイジー工業は、ガルバリウム鋼板製の屋根材や外壁材のトップメーカーです。
ガルバリウム鋼板を使用する際は、まずこのメーカーの商品から検索するといっても過言ではありません。
アイジー工業の「スーパーガルテクト」は、遮熱塗料と断熱塗料を併用(断熱材一体型)していることから、先程説明したガルバリウム鋼板のデメリットである、断熱性の弱さ・防音性の低さを克服した屋根材になります。
価格は7,310円/㎡(メーカー価格)です。
保証年数は、塗装保証が15年、赤錆保証が20年、穴あき保証が25年です。
ニチハ「横暖ルーフα S」
引用元:https://www.nuri-kae.jp/column/part/exterior_roof/articles/1996/#outline_1__6
二つ目は、ニチハの「横暖ルーフα S」です。
ニチハは、外壁材や屋根材、内装材、断熱材など、住宅材全般を販売する総合住宅設備メーカーです。
ニチハの「横暖ルーフα S」は、厚みが0.35mmと、かなり薄くなっています。
さらに、ただ薄いだけではなく耐久性にも優れているのが大きな魅力です。
遮熱塗料が施されているため、夏の室内の気温を涼しく保ちたいという方におすすめです。
価格は6,690円/㎡(メーカー価格)です。
保証年数は、塗膜保証15年、赤錆保証20年、穴あき保証25年です。
ケイミュー株式会社「スマートメタル」
引用元:https://www.kmew.co.jp/shouhin/roof/shohin_shosai.jsp?id=240
三つ目は、ケイミュー株式会社の「スマートメタル」です。
ケイミューもニチハと同様に、住宅総合設備メーカーです。
この「スマートメタル」は、SGL(エスジーエル)の素材を使っており、従来のガルバリウム鋼板の3倍の錆びにくさをもっています。
価格は6,690円/㎡です。
保証年数は、塗膜保証15年 、赤さび保証20年、穴あき保証25年です。
まとめ
「屋根塗装 ガルバリウム」を検討している方にとって、ガルバリウム鋼板屋根材は耐久性・耐震性・デザイン性・メンテナンス性のすべてに優れた、非常にコストパフォーマンスの高い選択肢です。横葺き・縦葺き・瓦調葺き・折板葺きなど、豊富な種類があるため、住宅のスタイルや立地に合わせた最適なデザインが選べます。
ただし、初期費用はスレート屋根よりやや高めになるため、耐用年数やトータルコストまでを視野に入れて判断することが重要です。また、製品の質や性能はメーカーごとに異なるため、信頼できる施工業者に相談しながら、適切なガルバリウム鋼板屋根材を選ぶことが失敗しないポイントです。
戸建て住宅の屋根塗装・リフォームを検討している方は、ぜひ今回の情報を参考に、将来にわたって安心できる屋根材選びをしてみてください。ご不明な点があれば、専門業者に相談して納得のいく判断を進めましょう。
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