軒下天井に使われる塗料の種類とは?EP・AEP・NADの違いについて解説!
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はじめに:軒下天井はなぜ塗装が必要か?
軒下天井は雨風から家を守る重要な場所です。外壁塗装だけでなく、軒下天井の塗料も劣化します。軒下天井に適切な塗料を選ぶことで、見た目だけでなく、防水性能や耐候性、防カビ性などの機能も維持できます。そのため、外壁塗装 軒下天井について正しい知識を持つことが重要です。この記事では、EP・AEP・NADという3種類の塗料の違いや用途を詳しく解説します。
目次
1.軒下天井の塗装に使われる塗料の種類
軒下天井(のきしたてんじょう)は、外壁塗装における重要なポイントのひとつです。直接雨風にさらされることは少ないものの、湿気や結露、カビの発生など、意外と劣化しやすい箇所でもあります。そのため、外壁塗装と併せて軒下天井の塗装も定期的に見直すことが必要です。使用する塗料によって、耐久年数や防カビ性能、施工のしやすさが異なるため、用途や予算に応じた塗料選びが欠かせません。
ここでは、軒下天井によく使われる塗料の中でも代表的な「EP(エマルションペイント)」「AEP(アクリルエマルションペイント)」「NAD(非水分散型アクリル樹脂塗料)」の3種類について、特徴や違いを詳しく解説します。
1-1 EP(エマルションペイント)とは
EP(エマルションペイント)は水性塗料の中でもっとも基本的な塗料で、価格を抑えつつ、簡単に施工したい方にぴったりの塗料です。EPは、水を主成分として作られた塗料で、揮発性有機化合物(VOC)の放出が非常に少なく、環境や人体への影響も軽微です。塗料の粘度が低く、塗り広げやすいため、専門業者だけでなくDIYでも扱いやすい点が特長です。また、乾燥時間が短いため、作業効率の良さも魅力です。
たとえば、築10年以上が経過して軒下の塗膜が剥がれかけている住宅に、EP塗料を使って塗装する場合、2~3時間程度の作業で新築のような外観に回復できます。実際にある現場では、1缶あたり約3,000~4,000円で、10㎡前後をカバーできます。さらに乾燥時間も常温で2時間程度と短く、1日で作業が完了するため、コストパフォーマンス重視の方に好まれています。耐久性や防汚性をそこまで必要としないケースであれば、EPは非常に扱いやすく、コスト面でも魅力的な選択肢です。とくに外壁塗装を初めて検討している方、簡単に軒下天井をリフレッシュしたい方には、まず候補に入れてほしい塗料です。
1-2 AEP(アクリルエマルションペイント)とは
AEPは、エマルションペイントにアクリル樹脂を配合した水性塗料で、コストと機能性のバランスが良い中間グレードの塗料です。アクリル樹脂には、優れた耐候性や耐久性があります。AEPはその特徴を取り入れながらも水性で扱いやすく、環境にも配慮された塗料です。防カビ・防藻性能もEPより向上しており、天井にありがちな結露や湿気による劣化を防ぐ効果があります。耐久年数もEPの約2倍にあたる8~10年とされており、長持ちする塗料を選びたい方に適しています。
築7年目で天井の汚れやくすみが目立ってきたお宅で、外壁塗装と同時に軒下天井へAEPを使用したところ、外観全体の明るさと清潔感が大幅に向上しました。業者による施工で1缶あたりの単価は5,000~6,000円。施工性も良く、職人からの信頼も高い塗料です。耐久性能に優れ、将来の再塗装サイクルを延ばせることも、経済的といえるでしょう。
見た目の美しさだけでなく、耐久性や清掃性を求める方にとって、AEPはコストパフォーマンスの高いベストバランス塗料といえます。特に家族が住む住宅や戸建てのリフォームにはおすすめです。
1-3 NAD(アクリル樹脂系非水分散系塗料)とは
NADは、プロ向けの高機能塗料で、軒下天井の耐久性や防汚性を最重視したい方におすすめの最高グレードです。NAD(Non-Aqueous Dispersion)塗料は、非水系(溶剤系)でアクリル樹脂を高濃度に含んでおり、非常に強い塗膜を形成します。耐紫外線性、耐雨風性、防カビ・防藻性に加え、長期にわたって美観を維持できるのが最大の特徴です。また、VOCも非常に少ないため、人体や環境への配慮もされています。
高級注文住宅での外壁塗装にあわせてNADを使用したケースでは、塗装後15年を経過してもチョーキング(白化)やカビの発生は見られませんでした。1缶あたりの価格は8,000円以上と高価ではありますが、15年以上塗り替えが不要となれば、結果的にメンテナンスコストを抑えることができます。プロ仕様であることから、専門の塗装業者による施工が推奨されます。
長く美しい状態を保ちたい、頻繁なメンテナンスを避けたいという方には、NADが最適です。塗料選びに迷った際は、「長期性能を最重視するかどうか」が判断のカギになります。
比較表で見る3種の特徴
指標 | EP | AEP | NAD |
---|---|---|---|
耐久年数 | 約3~5年 | 約8~10年 | 約15年以上 |
耐候性 | 普通 | 良好 | 非常に優秀 |
防カビ・防汚性能 | 標準的 | 強化型 | 極めて高い |
施工性 | 高い(DIYでも可能) | 標準 | 専門業者による施工推奨 |
費用(材料単価) | 約3,000~4,000円/L | 約5,000~6,000円/L | 約8,000円以上/L |
対応場面 | 短期的・簡易補修向き | バランス重視の一般住宅向き | 高級住宅・長期メンテ不要向け |
EPとAEPは、昔は区別して使用されていましたが、現在の市場に流通するEP(エマルションペイント)のほとんどはAEP(アクリルエマルションペイント)であるため、今では同じ意味で混同して使われます。
これまでの軒下天井の塗装には、水性のエマルション塗料が多く使用されてきましたが、近年ではケイカル板やベニヤ板に塗ることが可能なNAD(アクリル樹脂系非水分散系塗料)が使用されることが増えてきました。
以前はSOP(合成樹脂調合ペイント)を使っていたことがありますが、油性であることから近年の環境問題にそぐわないため、現在では使われておりません。
【EP・AEP】
・EP・AEPの特徴
・EP・AEPの代表的な塗料
・ビニデラックス300(関西ペイント)
・エコフラット100(日本ペイント)
・マルチエースⅡ(アステックペイント)
【NAD】
・NADの特徴
・NADの代表的な塗料
・ケンエースG-Ⅱ(日本ペイント)
・アレスセラマイルド(関西ペイント)
・セラミタウンマイルド(エスケー化研)
2.EP・AEP
2-1 EP・AEPの特徴
水溶性であるため水に薄めることができ、安全です。
NADに比べて安価ですが、接着性では劣ります。
2-2 EP・AEPの代表的な塗料
ビニデラックス300(関西ペイント)
※揮発性有機化合物(VOC)をほとんど含みません。
ハケ塗りに優れており、ハケ目が少なく肌触りの良い、美しい均一な塗面が得られます。
ハケ塗り以外にローラー塗りも可能で、作業性に優れた塗料です。
※揮発性有機化合物(VOC)・・・大気中にある揮発性有機化合物のうち沸点が50℃〜260℃(WHO基準による)の物質の総称で、その種類は数百種類にもおよぶ。
エコフラット100(日本ペイント)
ビニデラックス300(関西ペイント)と同様に、揮発性有機化合物(VOC)をほとんど含みません。
防藻・防カビ・抗菌アルデヒド類吸着機能をもった、環境に配慮した合成樹脂のエマルションペイントです。
マルチエースⅡ(アステックペイント)
軒下天井用の弱溶剤系塗料です。
防カビ・防藻性を持った塗料で、艶消しタイプのため、落ち着いた仕上がりになります。
3.NAD
3-1 NADの特徴
EPに比べて接着性や耐水性が高く、ヤニ止め効果があります。
主に改修に使われます。
3-2 NADの代表的な塗料
ケンエースG-Ⅱ(日本ペイント)
ヤニ止めやシミ止め効果、防カビ性などに優れており、強い付着性を有する壁面用艶消し塗料です。
下地への影響が非常に少なく、素材への浸透力が非常に良いです。
また、耐水性、耐アルカリ性にも優れています。
アレスセラマイルド(関西ペイント)
内壁・外壁どちらにも塗装をすることが可能で、ツヤあり、ツヤ消し、半ツヤいずれにも対応しています。
防カビや防藻性、ヤニ止め、シミ止め、アク止めなどの効果があります。
速乾性にも優れており、後期短縮が可能です。
セラミタウンマイルド(エスケー化研)
ファインセラミック技術により、低帯電性、高塗膜高度、親水性を有しており、塗膜が汚れにくくなっています。
塗膜表面にセラミック成分が配向するため、高い耐候性を実現します。
まとめ
軒下天井は、見落とされがちな部分でありながら、実は外壁塗装の仕上がりや建物全体の美観・耐久性に大きく影響する重要な部位です。日光や雨が直接当たりにくいため外壁に比べて劣化スピードは緩やかですが、それでもホコリや湿気がこもりやすく、カビ・汚れ・剥がれなどのトラブルが発生しやすい場所でもあります。
そんな軒下天井の塗装に使用される塗料には、それぞれ明確な特徴があります。
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**EP(エマルションペイント)**は、安価で扱いやすいため、予算を抑えて短期的な補修を行いたい方に適しています。ただし、耐久性や防カビ性はやや劣るため、頻繁なメンテナンスが必要になる可能性があります。
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**AEP(アクリルエマルションペイント)**は、価格と性能のバランスが非常に良く、一般的な戸建て住宅の軒下天井には最も多く採用されています。防カビ性や施工のしやすさにも優れ、コストパフォーマンスの高い選択肢です。
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**NAD(非水分散型塗料)**は、高い耐久性と密着性を誇り、メンテナンスの手間を大幅に減らしたい方におすすめです。外壁塗装全体を高耐久仕様にしたい方には、軒天にもNADを使用することで統一感が出て、長期的に安心して過ごせる住環境が手に入ります。
「外壁塗装 軒下天井」で検索されている方は、建物の築年数、現在の劣化状況、将来の維持管理コストなどを踏まえ、自宅にとってベストな塗料を選ぶことがとても大切です。
塗料選びひとつで、軒下天井の寿命も、家全体の見た目も変わってきます。塗装後に後悔しないためにも、今回紹介したEP・AEP・NADの特徴をしっかり把握し、ご自身の目的に合った塗料を検討してみてください。
適切な塗料選びと確かな施工によって、長く快適に、美しく暮らせる住まいづくりを実現させましょう。
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