【外壁塗装】現役塗装屋が自分の塗装計画を考えてみた
2022.08.22
目次
はじめに
こんにちは。
「塗るばい」でお馴染みの佐賀県佐賀市の外壁塗装・屋根塗装専門の工務店「サニー建設商事」です。
YouTubeで動画を更新したのでお知らせです。
現在毎週土曜日に更新中です。
塗装計画
設定
今回は、以下のような条件での塗装計画を考えてもらいました。
・年齢:40代
・築年数:10年
・屋根の種類:コロニアル屋根(スレート屋根)
・外壁の種類:窯業系サイディング
塗装を専門業としている立場からの考えになります。
ぜひ参考にされてみてください。
築年数10年のメンテナンス方法
江川「どんなメンテナンスをしますか?」
中津隈「築年数10年だったら塗装でしょうね。10年だったらそんなに傷んでないと思うので。」
江川「そもそもなんですけど、築10年で塗装しますか?」
中津隈「うーん、状況によるね。築10年くらいで外壁とか屋根を見て劣化し始めてたら塗装をするかな。細かい年数は立地とかによっても変わるから一概には言えないね。」
江川「外壁も屋根も塗装しますか?」
中津隈「うん、両方するね。」
他の動画でも説明してきましたが、塗装メンテナンスをする時期の目安は10年から15年の間くらいが適切なようです。
細かな年数は、外壁の劣化状況を見ながらの判断が良いと思います。
また、メンテナンスをする場合は外壁と屋根を一緒にすることをお勧めします。
理由は、外壁と屋根を別々でしてしまうと、足場代を2回分払わないといけなくなるからです。
スレート屋根はカバー工法と塗装のどちらがいい?
江川「ある動画で、スレート屋根はどうせ割れるから塗装よりもカバー工法がいいという説明をしていたのですが、塗装で大丈夫なんですか?」
中津隈「築10年だったら塗装で大丈夫。僕だったら、2回くらいは塗装でメンテナンスをすると思う。3回目は塗装じゃ無理だと思うから、カバー工法をするかもね。もしくは将来設計次第では、2回目で早めにカバー工法か葺き替えかをするかも。」
スレート屋根は現在特にシェア率の高い屋根材ですが、1回から2回は塗装によるメンテナンスで十分です。
ただし、スレート屋根自体の耐用年数は20〜30年前後とされているため、3回目のメンテナンスでは塗装よりもカバー工法や吹き替えを行うことをお勧めします。
塗料のグレードは何を使う?
江川「塗料のグレードは何を使いますか?」
中津隈「10年目だったらラジカル塗料を使うと思う。それが一番コスパがいいし。」
江川「外壁も屋根もですか?」
中津隈「うん、外壁も屋根も。」
江川「痛み具合が激しかったら塗料の種類は変わってきますか?」
中津隈「いや、塗料の種類はラジカルのままにして、下塗りを2回にして4回塗りにするとかそっちにすると思う。」
塗料のグレードはラジカル塗料がお勧めです。
弊社のお客さまでも、7〜8割の方はラジカル塗料で塗装されています。
外壁や屋根の劣化具合が激しい場合は、下塗りの回数を増やすことで耐久性を高めて対処いたします。
ただしこれは、あと2〜3回メンテナンスを行うという想定のもとでの考えです。
数十年後にお子さんにお家を渡したり、家を売ったりなど、その時の状況によってメンテナンス方法は多少変わってきますので、あくまでご参考程度にしておいてください。
30代でお家を建てた人の理想の塗装サイクルは?
生嶋「30代でお家を建てた人にとって、40代くらいで一度塗り直して、また10〜15年後くらいに2回目の塗装をして、その後は生活状況によってメンテナンス方法を考えるというのは、塗装屋の目線でも理想的なサイクルですか?」
中津隈「うん、そうだね。塗膜が剥がれてからとか、雨漏りしてからとか、何かが起こった後にメンテナンスをする方は結構いらっしゃるんだけど、そういったことが起こる前にメンテナンスをしておいた方が、トータルコストは安く済むよね。」
生嶋「傷んでからのメンテナンスだと、手間がかかるっていうことですか?」
中津隈「うん。手間もかかるし、本来必要ないはずの工事までしないといけなくなるからね。やっぱりトータルコストが安いに越したことはないと思うので、そういう観点でも、10〜15年の間で塗装をする方がいいと思う。」
30代くらいで一軒家のお家を持つ人が多いと思いますが、40代くらいで1回目の塗装、その後10〜15年後に再度塗装を行う、というのが、トータルコストを安く抑えるという観点でも理想的な塗装サイクルと言えます。
メンテナンスを後回しにすることで、必要ないはずの工事をして費用が嵩んでしまう、ということがないようにしてください。
予算が足りない人は塗料のグレードを下げる?ローンにする?
江川「ラジカル塗料にしたいんだけど予算的に厳しい場合は、ローンを組みますか?それとも塗料のグレードを下げますか?」
中津隈「ローンにするね。今は結構どの会社も無金利ローンとかしてくれてるから、トータルで払うお金は変わらない場合がほとんどだと思う。わざわざグレードを下げてまで他の塗料にする必要はないと思うよ。」
最近では、無金利ローンと言って、金利分は負担してくれる会社も増えてきています。
そのため、一括で払ってもローンで払ってもトータルの金額は変わらない場合が増えてきています。
払う金額が変わらないのであれば、グレードを下げずにラジカル塗料を選んだ方が良いかもしれません。
グレードを下げるとその場の払うお金は安く済みますが、その分耐用年数は短くなるため、次の塗装までのサイクルが短くなってしまいます。
ラジカル塗料以外の選択肢は何がある?
江川「先ほどラジカル塗料について聞いたんですけど、それ以外の選択肢はありますか?」
中津隈「フッ素塗料とかでもいいと思うよ。」
江川「フッ素塗料にすると塗り替えの回数が減るイメージですか?」
中津隈「その可能性はあるんだけど、年齢とかも加味して考えたほうがいいと思う。40代で考えると、ラジカル塗料だったら3回メンテナンスをしないといけないところを、フッ素塗料だったら2回でギリギリ済むかも、くらいの感じになる。だから、ご自身の年齢とどれくらいいまのお家に住むかも加味して選んだほうがいいと思う。」
ラジカル塗料以外の選択肢としては、フッ素塗料などが挙げられます。
予算にある程度余裕があって、残りのメンテナンスの回数を少なくしたいと思う方であれば、フッ素塗料を選択肢に入れてもいいかもしれません。
他にも、60代の場合の塗装計画についても話しています。
ぜひご覧ください!