クリヤー塗装とは?メリットやデメリット、種類、主な塗料について解説!
こんにちは、「塗るばい」でお馴染みの佐賀県佐賀市の外壁塗装・屋根塗装専門の工務店「サニー建設商事」です。
について説明していきます。
それでは参ります。
目次
クリヤー塗装とは
クリヤー塗料とは一言で言うと、顔料を含まない塗料のことです。
そのため塗料自体が透明で、チョーキング(白亜化)現象が起こらないという特徴があります。
塗料の構造
そもそも、塗料は化学的にどのような構造をしているのでしょうか。
塗料は、大きく分けて4つの成分から作られています。
塗料のメインとなる樹脂
塗料の一番のメインとなるのは、樹脂です。
外壁塗装を行う目的は美観と保護ですが、その役割は樹脂が果たします。
耐候性や耐水性などの基本的な保護機能は樹脂が担っています。
また、どのような種類の樹脂を使うかで耐用年数と費用が変わります。
塗料の性能や特徴は、使用する樹脂によって細かく分かれます。
樹脂を均一に覆う溶剤
次に、樹脂を均一に覆うのを助ける溶剤です。
樹脂自体は液体ではなく固体で硬く、そのままでは外壁に塗ることができません。
そのため、液体である溶剤を加えることで樹脂成分を均一に広げ、塗ることが可能になるのです。
ここで溶剤に使う液体は、水とシンナーの2種類に分かれます。
水を使う場合は水性塗料、シンナーを使う場合は油性(溶剤)塗料と呼ばれます。
シンナーは多少匂いがしますが、その分耐久性は高いです。
水性塗料は匂いが抑え目ですが、その分耐久性には劣ります。
シンナーは人体や自然環境に悪影響を与えるものもあるため、代わりの溶剤として水性塗料も使われるようになりました。
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色をつける顔料
3つ目は、色をつける顔料です。
また、顔料の中には色をつけるだけでなく塗料を増量したりサビの発生を防いだりといった役割も同時に持つものもあります。
劣化症状として有名な※チョーキング(白亜化)現象(外壁を触ると白い粉が手につくこと)がありますが、これは顔料が外壁表面に浮き出てくることで起こる症状です。
透明な塗料としてクリヤー塗料を聞いたことがある方もいらっしゃるかも知れませんが、この塗料には顔料は含まれていません。
そのため、チョーキング現象が起きません。
付加機能をもつ添加剤
4つ目は、付加機能を持つ添加剤です。
塗料の主な成分である樹脂により、防水性や耐候性は確保できますが、さらに追加の機能を付加させたい場合に添加剤を加えます。
付加機能は様々ありますが、例えば塗装中に塗料が垂れるのを防止するための添加剤や、貯蔵中の沈澱を防止するための添加剤、と掃除や乾燥時の気泡を予防する添加剤、表面を滑らかにするための添加剤などがあります。
他の塗料とクリヤー塗料の違い
ここまで、塗料は樹脂、溶剤、顔料、添加剤の4つの成分でできていることをご説明しました。
クリヤー塗装とは、この4つの成分のうちの顔料が含まれていない塗料になります。
塗料のグレードとして、ウレタン塗料やシリコン塗料、フッ素塗料などがありますが、クリヤー塗装はこれらと別のものではありません。
塗料の成分のうちの顔料が含まれていないだけで樹脂は含まれています。
そのため、樹脂にウレタン樹脂を使っていればウレタンのクリヤー塗料、シリコン樹脂を使っていればシリコンのクリヤー塗料というように、クリヤー塗料にもグレードは存在します。
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クリヤー塗装のメリット
外壁のデザインを生かした塗装ができる
クリヤー塗料の最大のメリットは、外壁のデザインを生かした塗装ができることです。
外壁材の中には、意匠系サイディングと呼ばれる、デザインに凝った外壁材があります。
こういった外壁材のお家に住んでいる方で、外壁のデザインを残したまま塗装をしたいと考える方は多くいらっしゃると思います。
そのような場合にクリヤー塗装は向いていると言えます。
上でも説明しましたが、クリヤー塗装には顔料が含まれていないため、色をもちません。
そのため、透明の塗料を塗るような形になります。
そのため、もともとの外壁のデザインを残したまま塗装をすることができるのはメリットと言えます。
外壁にツヤを出すことができる
クリヤー塗料のメリットの一つは、外壁にツヤを出すことができることです。
クリヤー塗料で外壁や屋根を塗装すると、明るく艶のある保護膜を作ることができます。
ツヤがある外壁や屋根は新しく見えるうえ、汚れがつきにくいというメリットもあります。
クリヤー塗料でなくても艶は出せる
注意点として、ツヤが出せるのはクリヤー塗料に唯一のメリットではないということがあります。
そもそも、塗料は元々はツヤありの塗料です。
ツヤなしの塗料は、ツヤありの塗料にツヤをなくすための添加剤を加えたものになります。
そのため、顔料を含んだ普通の塗料でも、ツヤを出すことはできるためご安心ください。
チョーキング現象が発生しない
3つ目は、チョーキング現象が発生しないことです。
上でも説明しましたが、チョーキング(白亜化)現象とは、塗料の成分のうちの顔料が表面に出てきて、手で触るとそれが白い粉として付着する現象のことを言います。
外壁を手で撫でて白い粉がついたらチョーキング現象です。
クリヤー塗料ではこのチョーキング現象が発生しません。
なぜなら、チョーキング現象の原因となる顔料を含まないためです。
そのため、色あせなどの劣化症状はそもそも発生しないことになります。
見た目の点での劣化がわかりづらいのはメリットと言えます。
ただし、見た目で劣化がわかりづらいだけで、保護の役割という点では劣化は進んでいます。
劣化が見えづらいということは逆に言うとご自身で劣化を見極めるのも難しいということになります。
そのため、クリヤー塗料で塗装をした場合は10年ほど経った頃に、見た目には劣化していなくても業者などに劣化を見てもらうようにしましょう。
クリヤー塗装のデメリット・注意点
劣化が激しい場合はクリヤー塗装はできない
クリヤー塗装の注意点は、外壁の劣化が激しい場合は塗装ができないことです。
先ほど、クリヤー塗装のメリットとしてデザインをそのまま残せることを言いましたが、これは裏を返せば劣化もそのまま見えることになります。
家を建ててから、または前回の塗装から10年以内など、比較的劣化が進行していない状態であればクリヤー塗装を行っても見た目は綺麗なままですが、15年や20年など、外壁の劣化が進んでいる状態でクリヤー塗装を行っても、見た目はあまり綺麗に映りません。
そのため、クリヤー塗装をしたいと考えている方の場合は、新築時または前回の塗装から10年経つか経たないかくらいのうちに塗装をすることをお勧めします。
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主なクリヤー塗料
日本ペイント:UVプロテクトクリヤー
1つ目は、日本ペイントの「UVプロテクトクリヤー」です。
シリコングレードのクリヤー塗料で、耐久年数は約10年です。
価格は2,500円〜3,000円ほどです。
艶あり・三分艶・艶なしがあります。
SK化研:クリーンSDトップ
2つ目は、SK化研の「クリーンSD」です。
アクリルシリコングレードのクリヤー塗料で、アクリル樹脂とシリコン樹脂が互いに結合して強力な塗膜を作ります。
価格は2,100円〜2,600円ほどです。
耐久年数は12年〜15年とメーカーによって発表されています。
SK化研:プレミアムUVクリヤーSi
3つ目は、SK化研の「プレミアムUVクリヤーSi」です。
シリコングレードのクリヤー塗料で、耐用年数は12〜15年程度です。
先ほど説明した「クリーンSDトップ」を改良させたものになります。
費用は2,200円〜2,700円です。
艶の種類は、艶あり・三分艶・艶なしの3つがあります。
株式会社アステックペイント:無機ハイブリッドクリヤー
無機グレードのクリヤー塗料で、耐久年数は15年以上と非常に高耐久です。
ただし、4,500円〜5,000円と、その分価格は高くなります。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
今回は、クリヤー塗料について、
【クリヤー塗装とは】
・塗料の構造
・他の塗料とクリヤー塗料の違い
【クリヤー塗装のメリット】
・外壁のデザインを生かした塗装ができる
・外壁にツヤを出すことができる
・チョーキング現象が発生しない
【クリヤー塗装のデメリット・注意点】
・劣化が激しい場合はクリヤー塗装はできない
【主なクリヤー塗料】
・日本ペイント:UVプロテクトクリヤー
・SK化研:クリーンSDトップ
・SK化研:プレミアムUVクリヤーSi
・株式会社アステックペイント:無機ハイブリッドクリヤー
について説明してきました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
弊社のyoutubeチャンネルでも、クリヤー塗装について詳しく解説しているものがありますので、ぜひ併せてご覧ください。
以上、「塗るばい」でお馴染みの佐賀県佐賀市の外壁塗装・屋根塗装専門の工務店「サニー建設商事」でした。