シリコン塗料とは?特徴やメリット・デメリット、価格、耐用年数について解説!
こんにちは、「塗るばい」でお馴染みの佐賀県佐賀市の外壁塗装・屋根塗装専門の工務店「サニー建設商事」です。
今回はシリコン塗料についての内容です。
・シリコン樹脂のデメリットは?
・シリコン塗料の寿命は?
・シリコン系塗料の特徴は?
・シリコン塗料の成分は?
・シリコン塗料の価格は?
目次
シリコン塗料とは
シリコン塗料とはその名の通り、シリコン樹脂を主成分とした塗料のことを言います。
シリコン樹脂とは、ガラスと同様に、ケイ素(Si)を核としたシロキサン結合をもつ無機化合物であることから、性質が非常に安定しています。
昔から使われている塗料であることから信頼性が高く、耐用年数と価格のコストパフォーマンスも比較的優れていると言えます。
建築関係の業界においては塗料やシーリング材(コーキング材)などに使われているシリコン樹脂ですが、身近なところでは医療用カテーテルやシャンプー、ファンデーションなどにも使われています。
シリコン塗料の特徴
シリコン塗料には以下のような特徴があります。
・耐候性が高くツヤが長持ちする
・耐熱性に優れている
・親水性(低汚染性、耐汚染性)がある
・透湿性がある
耐候性・ツヤに優れている
シリコン塗料は耐候性・光沢保持率が高いため、ツヤ持ちに優れており、チョーキング現象も起きにくいです。
耐用年数は8〜15年ほどです。
耐熱性に優れている
シリコン塗料には、太陽光や紫外線に強いという特徴があります。
塗料の種類次第にはなりますが、600℃前後の環境でも耐えられる高耐熱の塗料です。
グレードの高いラジカル塗料やフッ素塗料には劣りますが、値段に対して耐久性が高い点がメリットと言えます。
親水性がある
シリコン塗料は、親水性が高いです。
親水性とは、水との相性が良く、外壁が水で濡れやすいということを指します。
外壁に水が付着していると苔等が発生しやすいため親水性があると良くないと思われがちなのですが、これは違います。
なぜなら、外壁が濡れやすいことと乾燥しにくいこととは別の話だからです。
例えばモルタル壁は苔やカビが発生しやすい特徴がありますが、これは外壁が水で濡れやすいからではなく、外壁が凸凹していることから汚れが溜まりやすかったり、外壁が乾燥しにくかったりするためです。
シリコン塗料は親水性があるため外壁は濡れやすいですが、それによって汚れを洗い流してくれるため、汚れが溜まりにくく綺麗な状態を保つことができるのです。
透湿性がある
透湿性があるのもメリットの一つです。
透湿性とは、雨水などによる外部からの水分は塗料内部に通さず、塗料の内側に溜まる湿気は外へ放出する性質のことを言います。
これがあるとどういうメリットがあるのかというと、塗料が水分を含まないため、苔やカビが発生しにくくなるのです。
シリコン系塗料のメリット
先ほど説明したシリコン塗料の特徴と多少重複しますが、シリコン塗料には以下のようなメリットがあります。
・コストパフォーマンスに比較的優れている
・耐候性が高く、風雨にさらされても劣化しにくい
・汚れに強く、雨と一緒に汚れを落とす
・藻やカビなどが生えにくく美観を保ちやすい
・寒い地域でもカビが発生しにくい
シリコン塗料のデメリット
ここまでシリコン塗料のメリットを説明してきましたが、もちろんデメリットもあります。
シリコン塗料のデメリットは以下の通りです。
塗料がひび割れしやすい
シリコン塗料はシロキサン結合により性質が安定している反面、塗膜が硬いという特徴があります。
そのため、ウレタン塗料などに比べるとひび割れに弱いというデメリットがあります。
壁の表面が硬くなるため、外壁が温度変化によって膨張・収縮しやすいモルタルやコンクリートへの塗装は不向きとされています。
この場合の対処法としては、弾性塗料を選ぶという方法があります。
弾性塗料はその名の通り弾性があるので、外壁の膨張・収縮に追従することができます。
種類が多く選ぶのが難しい
シリコン塗料は歴史が長く、様々なメーカーが製造しているため、膨大な量の塗料数があります。
また、一言にシリコン塗料と言っても、水性塗料・油性塗料・1液型・2液型などの種類があったり、シリコンの含有率も製品によって異なります。
そのため、ご自身で選ぶの難しいというデメリットがあります。
DIYには不向き
シリコン塗料は、塗装を行う際にこまめにかき混ぜながらの使用が必要になります。
また、密着性が弱いことから重ね塗りをする際に塗料を弾いてしまうため、塗料に合った下塗り材選びも重要になってきます。
他の塗料との比較
ここまでシリコン塗料のメリットやデメリットについて説明してきましたが、気になるのは塗料の価格と耐用年数だと思います。
そのため、塗料の種類ごとの価格と耐用年数を表にまとめました。
塗料の種類 | 平米単価 | 耐用年数 | 平米単価/耐用年数 |
アクリル塗料 | 1,000円〜1,500円/㎡ | 4〜7年 | 227.3円/年 |
ウレタン塗料 | 1,700円〜2,200円/㎡ | 6年~10年 | 243.75円/年 |
シリコン塗料 | 2,300円~3,300円/㎡ | 8年~15年 | 243.5円/年 |
ラジカル塗料 | 2,700円~3,600円/㎡ | 12年~15年 | 233.3円/年 |
フッ素塗料 | 3,600円~4,700円/㎡ | 15年~20年 | 237.14円/年 |
シリコン塗料の価格相場:2,300円~3,300円/㎡
シリコン塗料の価格相場は、1㎡あたり2,300円〜3,300円です。
一般的な広さである30坪の戸建住宅の外壁を塗装した場合は、50〜80万円前後ほどかかります。
シリコン塗料の耐用年数:8年~15年
シリコン塗料の耐用年数は8〜15年です。
他の塗料と比較しても短いというわけではありません。
コストパフォーマンスに最も優れているのはラジカル塗料
ここで、もう一度先ほどの表をお見せします。
塗料の種類 | 平米単価 | 耐用年数 | 平米単価/耐用年数 |
アクリル塗料 | 1,000円〜1,500円/㎡ | 4〜7年 | 227.3円/年 |
ウレタン塗料 | 1,700円〜2,200円/㎡ | 6年~10年 | 243.75円/年 |
シリコン塗料 | 2,300円~3,300円/㎡ | 8年~15年 | 243.5円/年 |
ラジカル塗料 | 2,700円~3,600円/㎡ | 12年~15年 | 233.3円/年 |
フッ素塗料 | 3,600円~4,700円/㎡ | 15年~20年 | 237.14円/年 |
平米単価と耐用年数から、1年あたりの年数にかかる平米単価を計算すると、シリコン塗料よりもアクリル塗料、ラジカル塗料、フッ素塗料の方が安いのが分かります。
差額は1㎡あたり10〜15円ですが、一般的な外壁の塗布面積である100〜150㎡で考えると、その差額は数千円になります。
また、ライフサイクルコストで考えると、耐用年数を過ぎる度に足場を立てて塗装をすることを考えると、ラジカル塗料やフッ素塗料の方が優れていると言えます。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
今回はシリコン塗料について、
【シリコン塗料とは】
【シリコン塗料の特徴】
・耐候性・ツヤに優れている
・耐熱性に優れている
・親水性がある
・透湿性がある
【シリコン塗料のデメリット】
・塗料がひび割れしやすい
・種類が多く選ぶのが難しい
・DIYには不向き
【他の塗料との比較】
・シリコン塗料の価格相場:2,300円~3,300円/㎡
・シリコン塗料の耐用年数:8年~15年
ということを説明してきました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
以上、佐賀県佐賀市の外壁塗装・屋根塗装専門の工務店「サニー建設商事」でした。