【窯業系サイディング】チェックポイント
2021.10.10
はじめに
こんにちは、佐賀市の外壁・屋根塗装専門店「サニー建設商事」です。
塗装のことならまかせんしゃい!!
と謳い続けて50年。
現場調査の際、まず確認することは
既存の外壁がどんな外壁材で仕上げられているか です。
仕上げには主に、
乾式では【窯業(ようぎょう)系サイディング】
湿式では【モルタル】が使用されています。
現在新築住宅の7割がサイディング、モルタルが3割の割合ですが、
外壁の傷みが気になる築30年ほどの住宅では両者の割合は五分五分です。
今回はそんな外壁材の中の【窯業系サイディング】にスポットライトを当てて、まるっとご紹介します。
■窯業系サイディングとは
サイディングパネルのつなぎ目があることが見分けのポイント。
窯業系はデザインが豊富であることから、現在主流となっている外壁材です。
金属系は軽量であるため、重ね貼りに多く用いられます。
樹脂系は凍害や塩害に強いため、豪雪地域や塩害地域にも安心して使える建材です。
他にも木材サイディングもあります。
■ポイントは【2000年4月】
そんな人気がある窯業サイディングが誕生したのは昭和40年代。
モルタルレベルの防火機能が工場生産で製造でき、しかも工期短縮できることで需要が一気に拡大しました。
しかし、水分を吸収しやすく、吸湿放出を繰り返すうちにボードが縮むという欠点が指摘されるようになり、
2000年4月の品確法施工を境に湿気対策を考慮した工法に改善されています。
2000年4月前の建物か、後の建物かによって工事方法が異なります。
◆2000年4月以前は「直貼り工法」
直貼り工法:防水紙の上に直にサイディングを貼る工法。
サイディングパネルが水分による伸縮が繰り返されることで
パネルの「反り」や釘打ち部分のサイディング割れなどの不具合が起こりやすいです。
塗装を予定している場合は水分測定器で水分含有率を測り、塗装が出来る状態か確認する必要があります。
数値が高い場合は塗装をしてもすぐに不具合が起こる可能性があります。
直張り工法の家に住んでいる場合は、建物の寿命を延ばすことを考えて張替えで下で説明する「通気工法」にすることが望ましいです。
◆2000年4月以降は「通気工法」
通気工法:防水紙に銅縁と呼ばれる木材を打つことでサイディングの裏面と防水紙に12㎜~15㎜以上の隙間を確保し、結露や浸水を輩出する工法。
「通気工法」は2000年4月以降に品確法の標準工法として取り入れました。
窯業系サイディングは外側を塗膜で保護していても、裏面から水気を吸い込むと伸縮を繰り返し、
ボードにダメージを与えることがあるため、その予防工法としての標準工法になりました。
■多色使いのサイディングにクリアー塗装をする場合
多色使いのサイディングは、元の風合いを生かすために、クリアー塗装をすることが多いです。
注意したいのは、10年を過ぎると色が落ちはじめ、クリアー塗装が出来なくなることです。
その場合は1色にあるか、2色3色で塗装するかの選択になります。
多色使いは手間がかかる分単価が上がり、工期も長くなる傾向にあることから、
クリアー塗装を検討している方は、色味が残っている段階での早めの塗装をおススメします。
おわりに
いかがだったでしょうか。
今回は【窯業系サイディング】にスポットライトを当てて、
■窯業系サイディングとは
■ポイントは2000年4月
■直貼り工法と通気工法
■多色使いはクリアー塗装≪お早めに!!≫
を確認しました。
外壁材や劣化状態によって、施工方法が異なってきます。
まずはお気軽に専門家にアドバイスを求めましょう。
※決して安い買い物ではございません。
複数の企業に見積りをとることをおススメします。