ガルバリウム鋼板の屋根は塗装が必要なの?
2020.12.03
ガルバリウム鋼板の屋根は、1982年に日本で販売された屋根で、比較的新しい素材の屋根です。当時は”塗装しなくてもいい素材”と言われていました。確かに金属素材なのにサビが起きにくい耐用性が高い素材ではありますが塗装の必要はでてきます。
本日はガルバリウム鋼板の屋根の塗装についてご紹介します。
目次
ガルバリウム鋼板の屋根は塗装が必要なの?
ガルバリウム鋼板は、メンテナンス不要とメーカーが宣伝していた経緯がありますが、屋根の状態によります。サビに強いといっても、絶対ではありません。環境によっては、錆びる屋根もあります。
ですからガルバリウム鋼板の屋根であっても、最低でも15年に一度は塗り替えを行う必要があります。
塗装の注意点はガルバリウム鋼板の屋根は塗りがかなり難しいです。どんな業者でも塗り替えができる素材ではありません。また新しい素材のため、施工実績のある業者は少ないのが現状です。
そもそもなんで、ガルバリウム鋼板の屋根の塗装が難しいのかといいますと、先に説明したように、ガルバリウム鋼板は、鋼板にメッキがすでに施されております。そのメッキがサビに強いから、ツルツルした素材なんです。
ですが、このツルツルがやっかいで、サビだけじゃなくて、塗装も塗りづらくしている原因となっているのです。ですからなんの根拠もなく業者を選んではいけません。
ガルバリウム鋼板の屋根の塗装をするには
塗装する前に、”目荒らし”という作業が必要です。高圧水圧機で鋼板の表面を削ります。ツルツルの表面をザラザラにするのです。この作業で下地の塗料を密着させやすくするのです。
ザラザラになった後、表面にプライマーという下地用の塗料を塗ります。最近はガルバリウム鋼板用のプライマーも発売されていますが、日本ペイントのパーフェクトプライマーがおすすめです。
下地が整ったら「中塗り」「上塗り」を行います。塗料はシリコン塗料が一般的ですし、コストも機能、耐用年数においても弱点はありませんので、特に塗装にこだわりがないならシリコン塗料を使いましょう。あるいはカルバリウム鋼板は薄くて熱を通しやすいので、遮熱塗料を使うのもいいでしょう。
また屋根は、外壁よりも、太陽や風雨にさらされている部分ですから、もし予算に余裕があれば、フッ素系塗料を使うといいでしょう。フッ素系塗料は耐用年数が15年あると言われている塗料です。長い耐用年数が売りです。
ガルバリウム鋼板の塗装の時期は?
メンテナンス不要と言われているガルバリウム鋼板の塗装の時期はざっくり言うと15年くらいです。
もっと詳しく塗り替えの時期を解説しますと、下記のサインが屋根に出て来たら、塗り替えを検討する時期になります。
劣化のサイン1:色あせ
新築の時と比べて、色あせしてきたら塗り替えを検討する時期です。
劣化のサイン2:サビ
サビないことが売りのガルバリウム鋼板も、時間とともにサビが発生します。金属だから仕方ないです。サビが出て来ましたら、サビをケレンで取り除いて塗り直しを行ないます。
ガルバリウム鋼板が剥がれていたり、ひび割れしている時は?
ここまできたら塗り替えじゃ対応できません。葺き替えを検討します。カバー工法という既存の屋根の上に、屋根を重ねる工法もありますが、私はおすすめません。理由は2つあります。
①屋根が重くなり、耐震性が弱くなる。
②空気の入口と出口を設定しないと、雨漏りの原因になる場合がある。
ですからリフォーム(葺き替え)を選択しましょう。
ガルバリウム鋼板のまとめ
ガルバリウム鋼板は、メンテナンス不要と言われていましたが、結局は金属屋根ですから、金属屋根のデメリットがあり、時間とともに錆びも発生します。もし屋根の上に小さな水たまりができたらすぐに錆びてしまいます。
結局のところ15年に一度は、塗り替えが必要になります。ですからガルバリウム鋼板の屋根の塗装実績のある業者を選びましょう。
まずは複数の業者に声をかけて、ガルバリウムについての正しい知識があるかどうか、価格が適正かどうかを見極めて業者選びを行いましょう。